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【ジョセフHC会見②】リーチ&五郎丸の代表再招集はあるのか?

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引き続き、先週行われた日本代表ジェイミー・ジョセフHCの記者会見の模様をお伝えします。今回は、ジョセフHCが今年以降の所信表明を言い終えた後の質疑応答です。1999年のラグビーワールドカップでジョセフHCとともに戦った元日本代表の大畑大介氏の、リーチ マイケル選手や五郎丸歩選手に関する質問にも注目です!

 

──(海外メディアの質問)日本ではラグビーへの期待が高まっていますが、それに対して大きなものを感じていますか。また、どうチャレンジしますか。

 

「ラグビーワールドカップ2015年大会が終わり、私が就任してから昨秋のテストマッチまでの間に何ヶ月も時間が過ぎていました。私がアポイントメントを受けて最初に動き出したところでは、まだコーチ陣が一部パートタイムであったりと揃い切っていない中で動き出していかなければならなかったので、きちんとやらなければと取り組んだところでした。期待を背負ってというよりは、その実情の中で動かなければならなかった。2015年大会はいろいろなところで話が出てくる成績(プール戦で敗退するも3勝1敗という日本代表史上最高成績)だったわけですが、それから2年が経とうとしています。どのプロの世界も過去は振り返らずに、置いておかなければいけないと考えています。その代わり、私が見ているのは未来です。私の周りにいるマネジメントスタッフと様々なプランができていますので、(あくまで)これからのことを私は見据えています。そこで、ひとつ理解しておかなければならない大事なことは、スーパーラグビーこそが日本にいるプレーヤーたちの成長の礎となるということ。このサンウルブズの挑戦は、もちろん大会である以上戦っていかなければいけないのですが、この活動自体が日本(代表)のためになるということが非常に大きなポイントであると考えています」

 

──昨年11月のテストマッチ後はどこでどのような活動をしていましたか。その間に印象に残った、代表に呼びたいと思われる日本の選手はいたでしょうか。

 

「欧州遠征が終わった後、その足でロンドンへ出張していました。ワールドラグビーのミーティングに加えワークショップも行われ、ラグビーをいかに発展させていくかを統計など様々な観点から話し合う場となりました。これまでニュージーランドをベースにやってきた私にとっては新しい学びの場で、非常に新鮮な思いで参加しました。その後は(休暇で母国の)ニュージーランドに戻り、家族とクリスマスを過ごしました。そして再び日本に戻り、トップリーグと大学選手権の試合を視察しました。ここで大事なポイントはセレクションです。スーパーラグビー、サンウルブズに関しては大多数の選手がすでに選出されていますが、ひとつ特徴的なのは契約のプロセスです。日本はほとんどの選手がアマチュアですので、物理的に他の国よりも契約の手続きに時間がかかります。逆に言えば(これによって)私たちがじっくり選手を見ることができます。スケジュールを鑑みれば、たとえばサントリーが(トップリーグで)優勝しましたが、そのプロセスの中でよりたくさんの選手をじっくり見ることができました。あれだけのトップレベルの中で、優勝するまで一貫してパフォーマンスし続け、戦い抜く力のある若い選手が見えてくるというメリットがあります」

 

──(海外メディアの質問)今後のプログラムについてですが、サンウルブズの選手との間で交渉や解決策は進んでいるのでしょうか。また、ハイランダーズとの契約を終えて来日した経緯上、何か問題はなかったでしょうか。

 

「私に関してはシンプルでした。(ハイランダーズで)仕事を全うし、契約満了して次の仕事に向かっただけです。選手の契約については、コーチが選択した一つのチャンネルから一人一人の選手を選んできて契約してもらうのがより簡単な方法ではあるのですが、今の日本では大学、トップリーグ、ひいてはスーパーラグビーと契約している選手から何人もの選手を選ぶわけですから、(ニュージーランドのように)アカデミーから選んでくるような仕組みよりは複雑にはなります。が、そんな難しい状況であろうと他のコーチ陣とコミュニケーションをとりながら、選手の能力を見極めて選んでいこうと考えています」

 

──(日本代表でジョセフHCとチームメイトだった大畑大介氏の質問)ジェイミー、お久しぶりです(笑)。日本代表にはサンウルブズと契約していない選手も幅広く選ぶのでしょうか。2015年ワールドカップ組、たとえばリーチ(マイケル。東芝・チーフス)や五郎丸(歩。トゥーロン)についてどう考えているのか教えてください。

 

「(大畑氏の質問に笑顔を浮かべながら)選手の選考については、どちらかというとサンウルブズの話になってしまうのですが、日本のラグビーのためにも(日本代表は)サンウルブズから幅広く選んでいきたいと考えています。そこには外国人選手も含まれており、FBのリアン・フィルヨーン選手以外はほぼ(日本)代表資格があるか、もしくは2019年までに代表資格を獲得できる選手を選んでいます。これは私たちの中で作った基準であり、この基準が強化に貢献すると考えたわけです。若い選手を呼んで、また経験がありサンウルブズにも入れるような選手も入れて、そのチームでサンウルブズとして(スーパーラグビーに)挑んでいくというアイデアです。そこで50人近くの多くのスコッドが名を連ねることになると考えています。それも踏まえて五郎丸選手やリーチ選手、その他の選手を選んでいくとして、我々が求めるのは一つのスコッドです。サンウルブズに名を連ねている選手から日本代表を選んでいきたい、というのを来年も突き詰めていきたいと考えています。私も指導者として異なる環境に身を置いてハイレベルな試合を経験して成長している選手も認めています。五郎丸選手はそのいい例であり、一貫していいプレーができるように成長していると思います。ただ、その一方でRC(PRC=パシフィック・ラグビー・カップ、ARC=アジア・ラグビー・チャンピオンシップ)、そしてスーパーラグビーがあり、その中で選手を見極めていく、育成していくというのが強化の近道である、そういった考え方もあると思っています」

 

<取材・文・撮影/齋藤龍太郎(楕円銀河)>