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なぜ ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズはおもしろいのか? ヤマハの選手が語る魅力

New England captain Dylan Hartley poses next to the trophy with coach Eddie Jones at the Six Nations rugby tournament launch at the Hurlingham Club on January 27th 2016 in London (Photo by Tom Jenkins/Getty Images)

(写真/Getty Images)

 

 「8万人が総立ちになって声を枯らす両国国歌の斉唱。この国に生まれた男子なら、絶対にあの場に立ちたいと思う。シックス・ネーションズの魅力は、この場面にすべてが凝縮されていると思う」

 そう言ったのは、ヤマハ発動機ジュビロの清宮克幸監督だ。

 「すべてをかけて戦う姿が美しい。日本でいうと、大学ラグビーのトーナメントで同じような空気を感じることができると思いますね。ラグビーの美しさ、勝ち負け関係なくすべてを出し切るという決意。3位と4位だろうが、5位と6位だろうが、同じクオリティのパフォーマンスを出し続ける。これはスーパーラグビーにはない、南半球のテストマッチにはないものです。お互いの国で、隔年のホーム&アウェーで対戦するから、地元の人にとってはどの相手を迎えるのも2年に一度と言うことになる。迎えるホームの選手は、自分の生まれ育った村や町の英雄。そういう環境の中で試合が行われるんですね。まあ、最近は南半球のコーチが入ってきて、そういう伝統的な要素は少し薄れてきているようだけど」

 南半球のコーチ。その最たる存在は、2015年のワールドカップ後にイングランド代表ヘッドコートとなったエディー・ジョーンズだろう。自国開催のワールドカップで予選プール敗退という屈辱をなめたイングランドの指揮官に就任し、わずか2ヵ月で迎えたシックス・ネーションズで全勝優勝。6月のオーストラリア遠征も3戦全勝、秋のテストマッチシリーズもそのオーストラリアを返り討ちにするなど全勝し、就任1年目は年間13戦全勝で終えた。

 「不思議なことじゃないですよ。力のある人間が、正しく強化すればこうなる。強くて、骨格も大きくて、理にかなったラグビーをしているわけだから強くなるのが当然です。イングランド以外の残り5カ国にとっては、イングランドという目標ができたわけですから、楽しみなのはこれから。今年のシックス・ネーションズは、みんなでイングランドの弱みを探していくのが見どころになると思います。もしもアップセットがあれば、ものすごく盛り上がるでしょう。それはスポーツが本来持っている姿ですよね。強い横綱にみんなが自分の持ち味を活かして挑んでいく構図です」

 

 シックス・ネーションズは観戦するだけでなく、選手やコーチングスタッフにとって、具体的に教材になる大会だ。ヤマハ発動機のコーチ兼司令塔のスタンドオフを務める大田尾竜彦は「シックス・ネーションズは一番勉強になる大会です」と話す。

 「極端に言うと、スーパーラグビーはショー。すごい個人技、圧倒的な身体能力を見られる。フランスリーグTOP14も最近はそれに近づいてきている気がしますね。だけどシックス・ネーションズのチームは、南半球の身体能力の高いチームにどうやって勝つかということをいつも考えている。そういうチーム同士の戦いですから、非常に戦略性の高いラグビーが繰り広げられる。試合を見ていると『こういうことを考えてゲームをデザインしているんだなあ』という意図が伝わってくるし、日本のラグビー選手、特にゲームを作るスクラムハーフやスタンドオフにとってはものすごく勉強になる」

 大田尾選手は、シックス・ネーションズの贔屓チームはウェールズだと言う。

 「いろいろ考えてプレーしているなということが伝わってくるんですね。特にグラハム・ヘンリーさん(2011年ワールドカップでニュージーランドを率いて優勝)の時代にそうでしたね。選手で言うと、長らくウェールズの司令塔だったスティーブン・ジョーンズ(1998-2011、104キャップ)。ボールを絶対に下げないために、どう動かすかということをものすごく考えてプレーしている。走り合いに持ち込むときも、ボールをどう動かしたあとで走り合いにするかというところがものすごく面白いです」

 

 大田尾選手と早大~ヤマハを通じてハーフ団を組むSH(スクラムハーフ)矢富勇毅は、同じシックス・ネーションズのケルト系チーム、アイルランドが贔屓だという。

 「とにかく見ていて楽しいですよね。よく走るし、ボールを動かす。今のラグビーが向かっている方向を見せてくれるチームだと思います。SHのコナー・マレー、SO(スタンドオフ)のジョナサン・セクストン、FB(フルバック)のロブ・カーニー。アイルランドはこの3人がキーになっていて、この3人が機能していれば、狙い通りのラグビーができているということ。僕にとっても参考になりますね」

 アイルランドは今年6月に来日し、日本代表と2試合を行う(会場は未定)。来日するチームを研究すること、来たら生で注目する選手を見つけることなども見どころになる。

 「今年はブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズのニュージーランド遠征があるし、アイルランドの中心選手は来日しないかもしれないけれど、全員がライオンズに行くわけじゃない。2013年に来日したウェールズが負けたことも当然知っているだろうし、どういうメンバーで来るか、楽しみです。自分自身、選手として対戦したい思いはもちろんあるけれど、一人のラグビーファンとしてもとても楽しみです」

 

 同じシックス・ネーションズを見るのでも、FWの選手が見ると違う視点になる。

 ヤマハ発動機ジュビロのキャプテンを務めるFL(フランカー)の三村勇飛丸はシックス・ネーションズについて「男らしいラグビーに魅力を感じる」と話す。

 「僕はどうしてもスクラムやセットプレーを注目するんですが、フィジカルの強さを活かしてまっすぐ当たる、そこにまっすぐタックルして止める。そういうラグビーの魅力ですね」

 贔屓チームは、大田尾選手と同じくウェールズだという。

 「昔のウェールズのディフェンスがすごかったですよね。見ていてシビれるディフェンス、タックルが連続する。個人的には、やっぱり同じフランカーのサム・ウォーバートンに注目しています」

 「ただ、今のシックス・ネーションズはイングランドがひとつ抜け出している感じですよね。ファンとしては、早くイングランドとニュージーランドに戦ってほしい。純粋にファンとしての興味です、今の世界ラグビーをリードする二強は、いったいどっちが強いんだろ? というところです。

 実は僕は、2015年のワールドカップの優勝をイングランドと予想していたんです。それが予選プールで敗退ですから、僕も驚いたけれど、選手たちのショックは相当だったはず。それが、エディーさんが監督に来たとたんに生まれ変わったような強いチームになった。自信を持つってすごいことだなあと思います」

 

 試合に臨む決意。強い相手に勝つための工夫。体を張ったタックル、アタック…ヤマハのレジェンドたちは、シックス・ネーションズにはラグビーの根源的な魅力を感じさせてくれる要素が溢れていると話してくれた。イングランドが連覇するのか、連勝を止めるのはどこの国か。見どころの多い2017年シックス・ネーションズは、間もなく開幕する。

 

 

◆◆◆ WOWOW番組情報 ◆◆◆

 

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第1節:

スコットランドvsアイルランド 2/4(土)夜11:10~ [WOWOWライブ]

イングランドvsフランス 2/4(土)深夜1:40~ [WOWOWライブ]

イタリアvsウェールズ 2/5(日)夜10:45~ [WOWOWライブ]

 

第2節:

イタリアvsアイルランド 2/11(土・祝)夜11:10~ [WOWOWライブ]

ウェールズvsイングランド 2/11(土・祝)深夜1:40~ [WOWOWライブ]

フランスvsスコットランド  2/12(日)夜11:45~ [WOWOWライブ]

 

第3節:

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アイルランドvsフランス 2/25(土)深夜1:40~ [WOWOWライブ]

イングランドvsイタリア 2/26(日)夜11:50~ [WOWOWライブ]

 

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