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【開幕前ラストマッチ】サンウルブズひやり!トップリーグ混成軍の奮闘で実りある試合に

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2月18日(土)は、スーパーラグビー開幕を1週間後に控えた2シーズン目のサンウルブズの船出となりました。トップリーグAS(オールスターズ)とのプレシーズンマッチは、完成したばかりのミクニワールドスタジアム北九州のこけら落とし。11577人ものファンが声援を送る素晴らしい雰囲気のなか試合は行われました。

 

こけら落としとなったミクニワールドスタジアム北九州。サッカーJ3のギラヴァンツ北九州のホームスタジアムとなります。

こけら落としとなったミクニワールドスタジアム北九州。サッカーJ3のギラヴァンツ北九州のホームスタジアムとして今後は主に使用されます。

 

相対するトップリーグASは、その名の通りトップリーグ屈指の選手たちを揃えつつ、サンウルブズの一部選手も加えた「混成軍」として金星を狙いました。キャプテンは昨季サンウルブズで活躍し、シーズン途中までトライ王争いを演じたWTB山田章仁選手。このスタジアムのある北九州出身だけにいいところを見せたい心境だったでしょう。

 

サンウルブズはSOヘイデン・クリップス選手がPGで先制し3−0とした後、前半16分にその山田選手が高さのあるダイブで派手に逆転トライ。さらに直後の19分にはトップリーグASのFBジェイミー・ジェリー・タウランギ選手がパスをインターセプトとし独走トライを決めて、3−12とサンウルブズがリードを広げられてしまいます。

 

負けるわけにはいかないサンウルブズは前半終盤からようやく反撃。29分に福岡のチーム(コカ・コーラ)で活躍中のCTBティモシー・ラファエレ選手がトライ、そして35分にはサンウルブズキャプテンのNO8エドワード・カーク選手がトライを決めて17−12と逆転に成功します。

 

後半は膠着状態が続き、互いのアタックの芽をディフェンスで封じる好ゲームに。5点差のまま終盤を迎え、34分に途中出場していたサンウルブズSH田中史朗選手がラックサイドを突いてとどめのトライを決めました(当記事メイン写真参照)。24−12となったところでノーサイド。サンウルブズがスーパーラグビーチームの面目を保ちました。

 

マン・オブ・ザ・マッチは地元出身、トップリーグASキャプテンのWTB山田章仁選手でした。

マン・オブ・ザ・マッチは地元出身、トップリーグASキャプテンのWTB山田章仁選手でした。

 

試合後、両チームの指揮官は試合をこう振り返りました。まず、トップリーグASを率いたジェイミー・ジョセフHC(日本代表HC)。

「両チームともにいいアタッキングラグビーを展開したと思います。両チームとも非常によくボール動かして速い展開を継続し、インテンシティ(強度)の高い試合になりました。サンウルブズもこれから必要になるインテンシティを今日の試合で実感できたと思います。そしてこれだけ短い準備期間の中でここまでの試合を見せてくれたASのメンバーを非常に誇りに思います。FWの半分はサンウルブズからの選手だったのですが、(サンウルブズのフィロ・)ティアティアHCにアピールしたいという気持ちでいいプレッシャーをかけられたと思いましたし、しっかりとコンテストして圧力をかけることができていましたが、最終的にはサンウルブズの方が上回りました。ただ、ネガティブな面もあります。それはケガです。サンウルブズは3〜4名、深刻なケガで退場しました」

 

続いて、サンウルブズのフィロ・ティアティアHC。

「今日の結果は本当に良かったと思っています。トップリーグASも素晴らしかったです。準備期間が短い中でプレッシャーのかかる、いい準備ができたと思います。先ほどジェイミー(・ジョセフ)が言ったようにケガはネガティブな要素なので、来週に向けて様子を見ていきたいと思います。本当に短い準備期間の中でこの素晴らしい北九州のスタジアムの第1試合目をできたことを誇りに思います。地元の方々の温かいサポートも感じることができました。両チームともスピードのあるラグビー、ボールをよく動かしプレッシャーを掛け合う試合ができたと思います。AS側からもプレッシャーを感じられた、サンウルブズにとってもタフなゲームになったと思います。最後に、サンウルブズが集まってまだ15日目で、選手に向けてたくさん情報を与え、サンウルブズとしてどう戦うべきか、2017年を戦うにあたってどうあるべきかを選手に落とし込んでいる段階です。その中で今日の結果には満足しています。このまま来週に向かっていきたいと思います」

 

一見、互いに決め手がないように見えましたが、実際には双方ともディフェンスがよく機能していた、それでいていいアタックも展開していた、両者の評価はその点で共通していました。トップリーグASもサンウルブズに匹敵するほど優秀な人材が集まったチームであり、「サンウルブズになんとかプレッシャーをかけよう」という意志が強く感じられる、1度きりのコンバインドチームで終わるにはもったいない「オールスター」でした。

 

試合後は両チーム入り混じって記念写真。日本全体でスーパーラグビーに挑む、そんな意気込みが伝わってきました。

試合後は両チーム入り混じって記念写真。日本全体でスーパーラグビーに挑む、そんな意気込みが伝わってきました。

 

ラインアウトの精度などにやや課題を残したサンウルブズは、25日(土)に開幕戦ハリケーンズ戦を迎えます。

 

<取材・文・撮影/齋藤龍太郎(楕円銀河)>