サクラフィフティーン、スペインに30-19で快勝!2連勝で自信深めイタリア戦&W杯へ

7月26日(土)、「太陽生命JAPAN RUGBY CHALLENGE SERIES 2025」の女子日本代表(サクラフィフティーン)vs女子スペイン代表の第2戦が東京・秩父宮ラグビー場で行われ、国内の女子代表戦史上最多となる5,244人のファンが詰めかけた。

8月開幕のラグビーワールドカップ(W杯)でも対戦するスペイン代表との2連戦の2戦目に当たるこの一戦で、サクラフィフティーンは連勝を目指して17時05分のキックオフを迎えた。

試合が動いたのは、相手にイエローカードが2枚出され優的有利の状況にあった前半13分だった。サクラフィフティーンWTB香川メレ優愛ハヴィリがパスを受けると左大外のタッチライン際を駆け抜け、先制トライ。SO山本実のゴールは外れたものの、5-0と幸先のいいスタートを切る。

先制トライを決めたサクラフィフティーンWTB香川メレ優愛ハヴィリ(撮影/齋藤龍太郎)©JRFU

19分にFB松田凜日が負傷で退く(大塚朱紗と交代)アクシデントに見舞われるが、サクラフィフティーンは勢いを失わなかった。26分、WTB香川メレ優愛ハヴィリが再びランニングスピードを武器にトライを決め、10-0とリードを広げて前半終了を迎える。

1トライ目とほぼ同じ位置に2トライ目を決めたWTB香川メレ優愛ハヴィリ(撮影/齋藤龍太郎)©JRFU

後半もサクラフィフティーンのペースで試合が進む。6分、相手がキックを放った瞬間にボールをキャッチしたFL長田いろはキャプテンがそのまま走り込みトライ。SO山本もゴールを決めて、17-0とさらに点差を広げる。

後半最初のトライを決めたサクラフィフティーンFL長田いろはキャプテン(撮影/齋藤龍太郎)©JRFU

11分には相手に初トライを許して17-5とされたものの、17分にはサクラフィフティーンSO山本のPG成功で20-5。さらに20分、WTB松村美咲がトライを決めて25-5とし、ラスト20分で20点差をつける。

連敗を避けたいスペインはここから反撃に転じ、25分に2トライ目を決めて25-12に。30分にはサクラフィフティーンHO小鍜治歩の勝利を決定づけるトライで30-12としたが、直後の35分にはスペインがチーム3トライ目を決めて30-19。これが最終スコアとなり、終盤に追い上げを許したもののサクラフィフティーンが国内でのスペインとの2連戦で連勝し、W杯とその直前のイタリア戦に弾みをつけた。

試合後、サクラフィフティーンのレスリー・マッケンジーHCは記者会見でこのように総括した。

「こうしてスペインに勝てたことはとてもうれしいですし、国内で試合できたこともとてもうれしく思っています。この試合のために準備を続けてきましたし、ワールドカップに向けた準備も進められていることにも強い手応えを感じています。選手のパフォーマンスも素晴らしかったですが、次のイタリア戦は今回ほどチャンスは多くないかもしれません。イタリアはとても手強い相手ですし、我々がワールドカップでいいプレーをするためには、イタリア戦そのものがいいチャンスになると思っています。国内で勝てたことは喜ばしいことですが、今回の結果を糧に次に向けて課題に取り組んでいきたいと思います」

FL長田いろはキャプテンは勝利の味を噛みしめるようにコメントした。

「国内最後のテストマッチでスペインに2勝することができて本当によかったです。相手にモメンタムが生まれたときに受けてしまったところもありましたが、自分たちが準備してきたことはしっかり出せたかなと思いますし、全員のことを誇りに思っています」

サクラフィフティーンはW杯イングランド大会に向けて、まずは8月9日にイタリアと対戦。そして同24日にW杯の初戦、アイルランド戦を迎える。

取材・文・撮影/齋藤龍太郎(楕円銀河)

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