JAPAN XV、「ワラビーズ予備軍」のオーストラリアA代表に7-71で完敗

10月18日(土)、「アサヒスーパードライCHALLENGE MATCH 2025」JAPAN XV vs オーストラリアA代表の一戦が行われた。

日本代表入りを目指す選手たちで構成された若いチームが、オーストラリア代表経験者を含む経験豊富な相手に挑んだ一線の舞台、ヨドコウ桜スタジアム(大阪府)には10105人のファンが詰めかけ、天候が目まぐるしく変わるなか試合の行方を見守った。

先制を目指したJAPAN XVだったが、前半6分にオーストラリアA代表LOダーシー・スワインにトライを許すと、14分に同FBマック・グリーリー、17分に再びLOスワイン、20分にWTBティム・ライアンにそれぞれトライを決められ、4連続トライで0-26と一気に突き放される。

JAPAN XVの「超速ラグビー」がようやく見られたのは22分。FB矢崎由高が中盤でパスを受けると得意のステップワークで大きくゲイン。トライゾーンまで40m以上の距離を駆け抜けてチーム初トライを決める。SO中楠一期のゴールも成功し、7-26として反撃ののろしを上げる。

しかし28分には相手に5トライ目を決められ、7-33とリードを拡げられたところで前半終了を迎えたJAPAN XVは、後半40分間での巻き返しを図る。

これ以上の失点は許されないJAPAN XVだったが、後半2分にオーストラリアA代表FLルーク・ライマーにトライを許すと(7-40)、5分には危険なプレーでJAPAN XVのFB矢崎にイエローカードが出され、数的不利の時間帯にさらに2トライを献上して7-54とされる。

後半10分にはオーストラリアA代表WTBオリー・サプスフードが危険なタックルでレッドカードとなったものの、JAPAN XVの反撃は実らず、逆にオーストラリアA代表にさらに3トライを追加され、7-71というスコアでフルタイム。JAPAN XVは攻守ともに課題を残す結果となった。

試合後の記者危険で、JAPAN XVのニール・ハットリーHC代行は、

「本当にタフな1日でした。相手にはワラビーズでプレーしたことがある選手が13人もいて、最近スーパーラグビーのシーズンを終えたばかりということで、強い状態です。こちらは大学生選手など若い選手が多いチームで、準備期間としては3日間しか与えられませんでした。ですから私はこの結果に関しては誇りを持っていいと思いますし、来週どんなアプローチでいくかだけを考えて修正しなければならないと思っています」

と答え、FL奥井章仁ゲームキャプテンも、

「僕らのディフェンスのフォーカスポイントは『最初の5歩上がる』というところでしたが、(実際には) 5歩上がれておらず、パッシブ(受け身に)なってしまったことで相手に(主導権が)移ってしまいました。相手のブレイクダウンでクイックテンポでボールが出て、そこからどんどんクイックテンポになると、僕らのセットがちょっと遅れてきて前に出られない、その繰り返しになってしまいました」

と落胆の色を隠せなかった。しかしJAPAN XVはホンコン・チャイナ代表と、そして日本代表はオーストラリア代表「ワラビーズ」戦に向けて、それぞれ前を向いて粛々と準備を進めていく。

取材・文・撮影/齋藤龍太郎(楕円銀河)

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