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【韓国代表と再戦】ヤングジャパンの修正&飛躍はいかに

箕内拓郎氏(現日野自動車コーチ)以来となる初キャップでのキャプテン、SH流大選手。

スーパーラグビーではサンウルブズが、そしてARC(アジア・ラグビー・チャンピオンシップ)では日本代表が、それぞれの戦いを繰り広げています。こうして日本の選手主体で2つのチームを組むために、また組むことで、さらなる強化が進められる。それが現在、日本ラグビーが標榜し実行している方針です。

 

大会の重複は今年に始まったことではなく昨年からのことですが、昨年との決定的な違いはジェイミー・ジョセフ氏が日本代表HCが就任し、チームジャパン2019総監督として活動を始めたことです。そしてこの3月、4月には日本代表候補選手(NDS=ナショナル・デベロップメント・スコッド)の合宿を計4週間行い、サンウルブズが戦っている最中もそれ以外のスコッドのARCに向けた強化が進みました。

 

ジェイミー・ジョセフHC(中央)の指導は綿密で、充実した練習が続けられていた。

ジョセフHC(中央)の指導は綿密で、充実した練習が続けられていた。

 

NDSキャンプ4週目の最終日前日、ジェイミー・ジョセフHCはこうコメントしました。

 

──4週間のNDSキャンプを振り返って、いかがですか?

ジェイミー「素晴らしかったです。新メンバーがチームに溶け込んで、本当に成長が見えています。これだけの成長の早さに感銘を受けています。堀川(隆延アシスタント)コーチも黒須(夏樹アシスタント)コーチも非常にいい仕事をしてくれていて感心しています」

──手応えがあったというのは、戦術面の浸透についてですか?

ジェイミー「基本的な戦い方は、もちろんミスはありますがしっかり理解できていると思います。サンウルブズに行ったメンバーもいますが、サンウルブズから来たメンバーもこのチームに非常に貢献してくれています。ですからプランは上手くいっています」

──想定していたプランは100パーセントできましたか?

ジェイミー「準備段階で言えば100パーセントできています。この先4週間で一番大事になるのは『どれぐらいの得点で勝てたか』ということではなく、『我々の戦い方をどれだけ遂行できたか』ということです」

──今後もNDSは行いますか?

ジェイミー「トップリーグのシーズン中は各所属チーム(の活動)でいっぱいいっぱいだと思いますのでやらないと思いますが、この時期(3~4月)は間違いなく行います」

──今後の選手の疲労度を考えるとローテーションで使うのか、ベストメンバーで臨むのか、難しいところでは?

ジェイミー「そのベストメンバーが誰なのか、というところですね。(NDSは)それを見極めるための活動です。ファーストチャンスは長くNDSに取り組んだ選手に与えるべきだと思っています。まだそのように決めたわけではありませんが、シンプルにやっていきたい。(ARCの)4試合で全員にチャンスを与えて考えていきます」

──ノンキャップの選手が6月のテストマッチに出られる可能性は。

ジェイミー「何とも言えません。まずはプレーを見なければなりませんので」

──見極めの範囲は100選手程度になりますが、年々絞っていくのでしょうか。

ジェイミー「この(強化の)形はずっと続けていきますが、その中でベストプレーヤーを選んでいくというだけで、それが誰になるかということです」

──サンウルブズとの連携を深めていますが?

ジェイミー「(開幕戦の)ハリケーンズ戦は完敗でしたが、それ以外の試合は勝てる(可能性があった)惜しい試合もありました。この間(ブルズに)勝てたのもよかったと思いますが、その前の3試合も勝っていておかしくなかった。ですからチームとしては上達していると思います。トライを獲るチャンスを作るような戦い方をしていて、そこまでは行けている。いい兆しです」

──戦術面以外に上昇しているスタッツは?

ジェイミー「テストは頻繁に行っていますが、フィットネスは確実に上がってきています。上げなければいけないコンディションは常にある。まだまだやること、課題はたくさんあります」

──総監督として選手の状態を満足な状態で管理できていますか?

ジェイミー「満足しています。あと何試合か勝てればいい状態になると思いますし、自信もついてくることになります。苦しい戦いもありますが誰もくじけていませんし、積極的に取り組んでいるので上手くいっています。日本の(代表・サンウルブズの)選手はオフなしでプレーし続けているという現状がありますので、海外の例を見ても休息の期間をしっかり与えなければなりません。ウェルフェアを保てていることには満足していますが、ベストプレーヤーが常に揃わないというところが課題です。それができれば理想ですし、ベストな日本人選手の中に外国人選手を織り交ぜれば勝てる自信はあるのですが、そのあたりも管理しながら2019年に向かっていきたいと思います」

 

そしてこの翌週、沖縄合宿等を経て4月22日(土)にジェイミー・ジャパンはARC開幕戦で韓国代表と対戦します。結果は韓国代表29-47日本代表。戦前から日本代表有利と見られてはいましたが、序盤から韓国のアタックに手を焼き計5トライを許す結果となりました。ジョセフHCは試合後、こうコメントしています。

 

「前半でトライを量産すると、そこで調子に乗って好き勝手なプレーをし始めるが、そんな状況で一番残念だったのは11 人が初キャップにも関わらず情熱が足りなかったところだ。このチームは集まって初めての試合だったので色々修正や課題が出てきた。アタックに関してはそれほど心配していないが、やはりディフェンスの課題をしっかり修正したい。修正点はタックル。ディフェンスにおいては、全てにおいて決定力を持ったプレーをしないといけない。アタックは良かったところがあったが、ディフェンスでは激しさや、死に物狂いで止めるというところがあまりなかった」

 

箕内拓郎氏(現日野自動車コーチ)以来となる初キャップでのキャプテン、SH流大選手。

箕内拓郎氏(現日野自動車コーチ)以来となる、初キャップでの日本代表キャプテン、SH流大選手(サントリー)。

 

初キャップでキャプテンとて出場したSH流大選手は、

 

「本日の試合で日本代表としてデビューできたことを嬉しく思う。試合内容は気持ちの部分を含め、修正が必要なところがたくさんある。秩父宮ラグビー場で行われる次戦では、日本のファンの前で素晴らしい試合にしたい」

 

とコメント。修正が必要という共通認識のもと、どのような立て直しが図られたでしょうか。明日の韓国代表戦第2戦目(14:07・秩父宮)に注目です!

 

<取材・文・撮影/齋藤龍太郎(楕円銀河)>