日本代表新ジャージー初陣、オールブラックスXVとの熊本決戦は27-41で敗れるも試合内容は改善

 JAPAN XVとして臨んだワールドカップイヤーの初陣から1週間。7月15日は「日本代表」として再びオールブラックスXVとの対戦に臨んだ。JAPAN XVは6-38で大敗しており、2戦目となる日本代表としての対戦もキャップ対象試合ではないもののワールドカップに弾みがつくような好ましい結果が求められる大事な一戦だ。

 1週間前にジェイミー・ジョセフHCが語っていた「課題の修正」がどこまでできるか。その点が試される今回の新ジャージーでの初戦、共同主将には初めて代表キャプテンを務めるNO8姫野和樹、リザーブのHO坂手淳史が選ばれ、全員で勝利を目指した。

 まずは先制したい日本代表だったが、前半9分、オールブラックスXVに巧みなパスでボールをつながれるとCTBビリー・プロクターがトライ。0-5と先手を取られる。12分には日本代表SO李承信がPGを決め3-5と2点差に迫るが、直後の12分、SOスティーヴン・ペロフェタが日本代表ディフェンスのど真ん中をブレイクしてトライ。ゴールも決めて3-12とリードを広げられる。

PG2本、コンバージョンゴール3本を全て決めたSO李承信

 反撃に転じたい日本代表は、21分にSO李がPGを決めて6-12と点差を詰めると、直後の25分、敵陣深い位置まで攻め込むとゴール前でボールを持ったFB松島幸太朗がインゴールに回り込んでトライ。日本代表のワールドカップイヤー初トライとSO李のゴールで13-12と逆転に成功する。

トライを決めたFB松島幸太朗と祝福する両WTBらBK陣

 リードして前半を終えたい日本代表だったが、30分にオールブラックスXVのCTBプロクターに2トライ目を決められると(13-19)、36分にはSOペロフェタのPG(13-22)、38分にはCTBプロクターのハットトリックとなる3トライ目により、13-29と16点差をつけられたところで前半終了を迎える。

 後半から立て直しを図りたい日本代表をよそ目に、オールブラックスXVの猛攻は続く。後半開始早々の3分にはWTBのAJ・ラムがトライ(13-34)。11分にはCTBプロクターがこの試合自身4トライ目を決めて、スコアは13-41。後半序盤の段階で4トライ4ゴール分にあたる28点差と、日本代表は極めて厳しい状況に追い込まれる。

 だが、日本代表はここから持ち前の速いアタックを見せていく。後半14分、日本代表WTBセミシ・マシレワが敵陣深い位置から切り込みインゴールへ飛び込んでトライ。SO李のゴールも決まり20-41とすると、さらに19分、日本代表は再び敵陣ゴール前まで攻め入ると、SH流大からパスを受けたCTB長田智希が相手ディフェンスを引き付けると、右大外のWTBマシレワにラストパス。そのままWTBマシレワが2本目のトライを決めて、日本代表が27-41と14点差に迫る。

持ち前のキレのあるランで2トライを決めたWTBセミシ・マシレワ

 しかし、その後はスコアできず、27-41でオールブラックスXVが「リポビタンDチャレンジカップ2023」の日本ツアーを連勝で締めくくった。日本代表は引き続き課題を残した一方で、1週間前は鳴りを潜めたアタックを修正し、復調の兆しを見せた。

 日本代表のジェイミー・ジョセフHCは、試合後の記者会見でこのように試合を振り返った。

「ニュージーランドのチームにターンオーバーの機会を与えてしまいました。チャンスを与えてしまえばこういった形になります。こういう試合でしっかり集中してパフォーマンスしていくよう改善していかなければなりません。

 ただ、自分としては本当に選手たちを誇りに思います。特に後半に関しては選手たちがリーダーシップをもってプレーできたことに関し誇りに思っています。ここから毎日毎日改善していくことが重要です」

 また、共同キャプテンを務めたNO8姫野和樹は、初めての代表スキッパーを務めたことについて、

「僕が持っているリーダーシップはやはり情熱とチーム愛を注ぐことです。情熱は伝染しますし、情熱をグラウンドで表現し続けることはできたと思っています」

 と手応えを口にした。

 7月22日(土)からはパシフィック・ネーションズシリーズ3連戦に突入する。まずはワールドカップで約2か月後に対戦するサモアに、強い日本代表を見せたいところだ。

(取材・文・写真撮影/齋藤龍太郎)

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