「全国の楕円球を愛するみなさま、ようこそ『ラグビーウイークリー』へ!」
MCの矢野武アナウンサーの名調子で始まる長寿番組が、13年半の歴史に幕を下ろしました。
BS朝日で2012年10月にスタートし、昨秋から放送14年目に突入していた民放キー局系列局では唯一のラグビー情報番組「ラグビーウイークリー」。多くのラグビーファンに惜しまれながら、2026年3月30日の第691回目の放送をもって最終回となりました。
トップリーグ、リーグワン、高校、大学、女子、ヒーローズカップ、ドキュメンタリー企画「ワイルドな奴」などなど。土日に開催されたあらゆるカテゴリーのラグビーのダイジェスト映像をまとめて視聴できる番組は、当時も現在も極めて貴重な存在でした。
日本代表エディー・ジョーンズ ヘッドコーチが最初に就任した2012年から成長の一途をたどった日本代表の歩みも番組は追い続け、世界に大きなインパクトを残した2015年、2019年のラグビーワールドカップをはじめとする歴史的な瞬間をつぶさに伝えてきました。
毎週月曜よる11時にBS5チャンネルに合わせれば、気分はもはやラグビー場。試合の臨場感のみならず、勝敗を分かつプレーをわかりやすく解説する姿勢に番組のこだわりを感じていました。いちラグビーファンとして感謝せずにはいられません。
今回は3月30日(月)午前中に収録された最終回のスタジオに特別にお邪魔し、収録の模様を取材させていただきました。

普段はMCの矢野アナと、コメンテーターとしてラグビージャーナリストの村上晃一さんまたはラグビー元日本代表の大西将太郎さんによる二人体制でした。しかし最終回は全員揃っての収録となり、カジュアルな出で立ちでの主演が多かったお三方が揃ってスーツ姿で収録に臨みました。
番組の収録はリーグワンの各試合のコメント付けからスタート。収録前々日に開催された試合の映像と、矢野アナの進行と村上さん・大西さんの解説のいつも以上にわかりやすいコメンタリーが見事に融合し、どの試合もほぼ一発でOKテイクとなりました。ダイジェスト映像と原稿を事前に準備する番組スタッフとのコンビネーションに、番組の長い歴史とラグビーらしい美しい連係を感じました。

なお、番組後半から大西さんの後方に飾られていた緑色のジャージーは、この日の収録のために大西さんが作ってきたものでした。「14」は14年目を迎えていた番組を象徴する数字。このジャージーがBS朝日などの現場にあればいつでも番組のことを思い出してもらえる、そしてまたいつかこのジャージーのもとにみんなで集まれるかもしれない。そんな思いを込めて作られたジャージーが番組に花を添えました。

また、サプライズゲストとして、番組にオープニングテーマ「Beyond Words」とエンディングテーマ「だれも知らない」を提供してきたカルナバケーションの村田匠さんも登場。長年番組の顔となってきたお三方に花束を渡し、これまでの感謝を伝える一幕もありました。
https://x.com/rugbyweekly2019/status/2038911683003896001
番組を締めくくるお三方のコメント撮りと、Xで配信される「アフターマッチファンクション」の収録をもって、「ラグビーウイークリー」最終回はオールアップ。矢野アナの「これでさよなら! ノーサイド! ありがとう!!」の絶叫にも近い締めの掛け声で、正真正銘の最後を迎えました。
MC 矢野武アナウンサー 最終回のコメント
「毎週(収録スタジオのある)六本木に通ってきて、それが来週からなくなるのは変な感じで…。これが当たり前だったので、寂しいというところまで(気持ちが)行っていないという感じです」
ラグビージャーナリスト 村上晃一さん 最終回のコメント
「13年半ご視聴ありがとうございました。僕は最初から最後まで走り抜けられたので本当に幸せだったなと思います。日本ラグビーがどんどん変わってきた時期にみなさんと一緒にラグビーを楽しめてよかったと思います。これからもラグビーは続いていくので、いろいろなところでみなさんと一緒にラグビーを楽しんでいきたいなと思います」
ラグビー元日本代表 大西将太郎さん 最終回のコメント
「僕は選手のときから(『ワイルドな奴』などで)取り上げていただいて、そのときに思ったのが『試合では(完全に)伝わらないことを村上さんと矢野さんに言語化していただけた』ことで、(番組)に出る側になってもそうしていきたいなと思って今までやってきました。『見てるよ』と言っていただけることがうれしかったです。ありがとうございました」
なお、「ラグビーウイークリー」公式Xの「アフターマッチファンクション」は引き続きご覧いただけます。
放送の最後の、矢野アナの言葉です。
「これで『ラグビーウイークリー』、ノーサイドになります。またスタジアムで、みなさんお会いしましょう。ごきげんよう、さようなら!」
番組は終わりましたが、ラグビーが終わることはありません。スタジアムで、テレビで、スマホで、引き続き堪能することができます。それを毎週楽しめる場が一つ減ってしまったことは残念でなりませんが、その感情を大きく上回る謝意を番組に伝えたいと思います。
ありがとう、「ラグビーウイークリー 」。
(取材・撮影・文/齋藤龍太郎)
